アパートのセキュリティを強化するIPドアホンへの交換
- enari hisashi
- 7月26日
- 読了時間: 12分
共用部の防犯設備がないアパートにおいては、各住戸に設置されるドアホンが防犯上重要な役割を果たします。しかし、親機と子機を利用した音声通話を主な機能とする従来のドアホンでは、防犯対策として不十分です。そのため、従来のドアホンからIPドアホンへ交換する事例が増えています。IPドアホンであれば、高品質な映像通話、録音・録画、遠隔操作や外出先からの応答など、従来のドアホンにはない多様な機能を利用できます。多様な機能により、エントランスやオートロックのないアパートのセキュリティも高めることが可能です。
◎従来型ドアホンとIPドアホンの違い
従来のドアホンは、居住者が訪問者に対応することが目的であり、「呼び出し」と「通話機能」を備えた設備です。戸建て住宅やマンション、アパートの玄関に設置され、居住者はドアホンを通じて来訪者の確認や通話を行います。このドアホンは、玄関の外に設置する子機と、室内に設置する親機で構成されており、来訪者が子機のボタンを押すとチャイムが鳴り、親機で映像や音声を確認しながら応対できる仕組みです。従来のドアホンは、子機と親機が通信用の配線で直接接続され、この配線を通じて音声や映像のやり取りが行われます。そのため、配線でつながれた親機・子機の組み合わせでなければ映像の確認や通話はできません。このように、機能はシンプルで限定的な通信を可能とするのが従来型ドアホンの特徴です。一方、IPドアホンはIPネットワークを利用して通信を行う先進的なドアホンです。従来型との最大の違いは通信方法にあり、この違いにより利用できる機能の幅が大きく広がっています。IPドアホンを玄関に設置すると、専用アプリを通じて居住者自身のスマートフォンと連携することができます。来訪者が玄関先のIPドアホンを押せば、映像や音声はインターネットを経由してスマートフォンに送信され、スマートフォンから来訪者の呼び出しに応答できる仕組みです。つまり、居住者自身のスマートフォンが従来の室内モニターの代わりを果たします。さらに、IPドアホンはインターネット環境があれば、外出先でもスマートフォンから来訪者へ応答できます。これは、従来のドアホンにはない機能であり、利便性や防犯性を大幅に向上させる機能です。また、IPドアホンはスマホだけでなく複数の端末と連携することもできます。PCやタブレットなどと連携し、同時に接続することも可能です。これにより、どこにいても来訪者に対応できる柔軟なインターホンシステムを構築できます。加えて、既存のネットワーク機器やシステムと連携できるのもIPドアホンの特徴です。たとえば、防犯カメラや入退室管理システム、宅配ボックス、スマートホーム機器などと連携すれば、管理・運用の効率化、セキュリティ・利便性の強化を図ることも可能です。多様な機器との連携も、従来のアナログなドアホンには不可能な機能であり、ネットワーク通信を利用するIPドアホン特有の機能です。このように単なる呼び出しと通話機能を主とする従来型ドアホンに対し、IPドアホンはセキュリティの向上や利便性、スマート化にも対応できる先進的なシステムです。そのため、セキュリティや利便性を重視するアパートやマンションにおいては、従来型からIPドアホンへと交換するケースが増えています。
◎従来型ドアホンのセキュリティリスク
従来のアナログなドアホンは、戸建て住宅や小規模なアパート・マンションを中心に設置されています。とくに、建物にエントランスがない小規模アパートや、エントランスに集合玄関機が設置されていないオートロック非対応の物件で多く見られます。このようなエントランスのないアパートでは、集合玄関機やオートロックといった共用部のセキュリティ設備が設けられていないため、来訪者が建物内に自由に立ち入ることが可能です。その結果、各住戸の玄関に設置されたドアホンが、来訪者を確認・対応する唯一の手段となります。つまり、ドアホンの性能が建物全体のセキュリティ性に大きな影響を与えることになるのです。こうした環境において、従来型ドアホンにはいくつかのセキュリティ上の課題があります。従来型ドアホンは、基本的に来訪者対応を目的としたシンプルな機能で、音声通話や簡易的な映像確認機能を備えたものが主流です。室内にいるときであれば来訪者に応答できますが、外出中の場合は対応できず、不審者が訪れても気づくことすらできません。また、録画機能を搭載しない従来型ドアホンも多く、録画機能を搭載していたとしても保存期間が短いため、後から映像を確認するのが困難といった場合もあります。録画機能がなければ、不審者が訪れたとしても記録が残らず、なんらかのトラブルが発生した際も証拠が得られません。これは、誰でも建物内に自由に出入りできる環境において、重大なリスクとなります。さらに、モニターを備えず音声のみで来訪者に対応する従来型ドアホンも少なくありません。この場合、相手の顔や様子が見えないため、声だけで相手の正体を見極める必要があります。たとえば、宅配業者を装った悪意ある人物がドアホンを押した場合でも、音声だけではその真偽を見抜くのは非常に困難です。その結果、玄関を開けてしまいトラブルに巻き込まれるリスクも否定できません。このように、エントランスのないアパートにおいて、従来型ドアホンのみに頼った来訪者対応では、防犯対策として不十分といえます。とくに、近年は宅配業者や警察官を装った人物による強盗・窃盗事件も発生しており、なりすましによる被害は社会問題です。トラブルを未然に防ぐためにも、より高いセキュリティ性能を備えた設備への交換が求められています。
◎アパートのドアホンをIPドアホンに交換するメリット
アパートのドアホンをIPドアホンに交換することは、住人と管理者双方にとって多くのメリットがあります。まず、IPドアホンへの交換により、エントランスのないアパートでもセキュリティを強化することが可能です。インターネットを利用して通信を行うIPインターホンへ交換すると、住人は自身のスマートフォンから「誰がインターホンを押したか」をいつでも確認できます。外出中に不審な人物が訪れてもその様子を把握でき、警察や管理会社に連絡するといった対策をとることも可能です。多くのIPドアホンには、映像確認機能や録音・録画機能が標準装備されており、万が一トラブルが発生した際にも証拠として活用できます。不審な来訪者も映像で確認できるため直接玄関に出る必要もなく、スマートフォンから安全な対応が可能です。来訪者の記録を残すこともでき、住人の安心感は大きく向上します。さらに、IPドアホンはネットワーク経由で音声や映像を送信するため、どこにいても高品質な映像通話が可能です。外出中でも高品質な映像で来訪者を確認でき、不審な人物の監視にも役立ちます。また、IPドアホンへの交換はセキュリティを高めるだけでなく、居住者の利便性も高めます。たとえば、交換したIPドアホンと電気錠を連携させることで、玄関のドアをスマートフォンから遠隔で解錠することができます。これにより、不在時に家族や知人が訪れても外出先から解錠して室内で待ってもらうことも可能です。家事などで手が離せない場合も、解錠のために玄関まで足を運ぶ必要はありません。手元のスマートフォンからボタンひとつで解錠することができます。また、居住者は物理的な鍵を使わずに解錠することもできます。交換するIPドアホンの性能によっても異なりますが、ICカードや専用タグキー、スマートフォンアプリ等、多様な解錠方法に対応可能です。これらの手段は物理的な鍵と比べて複製や偽造が難しく、セキュリティ性の高さが特徴です。不正な侵入リスクを最小限におさえることができます。さらに、IPドアホンへ交換することで、急な宅配にも対応しやすくなります。外出先からでもスマホから応答できるため、帰宅後に再配達の手続きをする必要はありません。外出先から映像と音声で対応し、置き配の依頼をすることもできます。このように、IPドアホンへの交換は、オートロック機能がないアパートでもセキュリティと利便性を向上させる有効な選択肢です。外出時でもリアルタイムで来訪者に対応でき、住人の利便性と安心感は格段に高まります。これらの機能は、アパートやマンションを管理する側にとっても大きなメリットです。オートロックやエントランスのない物件でも、IPドアホンへの交換で高いセキュリティと利便性を提供でき、近隣物件との差別化につながります。結果として、入居率の向上も期待できます。さらに、IPドアホンは交換も簡単です。従来のドアホンのように、親機と子機を通信用の配線で接続したり、電源を確保するための工事を行う必要はありません。IPドアホンはインターネットを通じて通信を行うため、ネットワーク環境が整っていれば複雑な配線工事を行わずに交換できます。PoE給電に対応したIPドアホンであれば、既存のLAN配線から電力を供給でき、交換時の電源工事も不要です。施行がシンプルで専門資格も必要ないため、交換コストをおさえつつスピーディな設置ができます。そして、IPドアホンへ交換後はセキュリティや利便性が高まり、入居率アップや安定した賃貸経営につなげることが可能です。IPドアホンへの交換は、アパートやマンション管理者にとって価値ある投資といえます。
◎スピーディな交換でアパートのセキュリティを強化するIPドアホンPD01
GIGA-TECHのPD01は、アパートやマンション、戸建て住宅などさまざまな建物のセキュリティを高めるIPドアホンです。見た目は従来のドアホンと変わりませんが、高品質な映像通話やスマホとの連携、遠隔操作など、従来にはないセキュリティ性の高い機能を利用できます。従来のドアホンからIPドアホンPD01へ交換すれば、居住者は自身のスマホに専用アプリをインストールするだけで、いつどこにいてもスマホから来訪者に応答可能です。専用アプリをインストールしたスマホが従来の室内モニターの役割を果たすため、室内に親機やモニターを設置する必要はありません。訪問者がIPドアホンPD01を鳴らせば、専用アプリをインストールした居住者のスマホに通知が届きます。アプリ上の操作で映像通話や解錠も可能です。IPドアホンPD01への交換により居住者はいつどこにいても来訪者の確認や音声での対応が可能となり、不在時のセキュリティは格段に高まります。録画・録音機能にも対応しているため、トラブル発生時には映像を証拠として記録することも可能です。そのため、誰でも建物内に立ち入ることができるエントランスのないアパートなどのセキュリティ強化に最適です。また、搭載するカメラは100万画素のHDセンサーであり、不審者の顔も鮮明に確認できます。水平120度の広角レンズに加え、LED補助照明も備えているため、暗所や夜間でもしっかり撮影可能です。従来のドアホンから、IPドアホンPD01に交換した場合、解錠にはICカード、QRコード、アプリ、専用ICタグキーの利用ができます。事前に訪問日時が決まっている来訪者に対しては、アプリから専用QRコードを発行することも可能です。来訪者は共有されたQRコードをIPドアホンPD01にかざすだけで解錠できます。また、IPドアホンPD01は従来型ドアホンからの交換も簡単です。PoE給電対応のため、電源工事不要で交換できます。すでにLANやネット環境が整備されている建物であれば、ドアホンの交換に既存の配線を利用することが可能です。インターネットに接続できる環境さえ整えば、配線で機器同士をつなぐ必要もありません。居住者はスマホアプリで簡単な設定を行うだけでスマホから遠隔操作が行えます。また、PD01は防水・防塵性能が高く、雨風や埃にさらされる屋外への設置も安心です。ドアホンの交換場所が屋外である場合も、問題なく利用できます。
◎既存ドアホンをIPドアホンPD01へ交換した事例
従来のドアホンは、機能が限定的で防犯性に欠けます。とくに、エントランスやオートロックのないアパートにおいては、各住戸に設置されるドアホンの防犯性は重要です。そこで、多くのアパートではセキュリティを強化することを目的に、IPドアホンへ交換する事例が増えています。
〇エントランスのないアパートのドアホンをIPドアホンへ交換した事例
エントランス・オートロック未設置のアパートにおいては、不審な訪問者への対策を強化するためにIPドアホンへの交換が行われました。既存のドアホンは音声通話のみだったのに対し、映像通話や録音・録画も可能なIPドアホンへ交換され、来訪者対応の安心感が高まったとご好評いただいています。また、住人は外出先でもスマホから来訪者の確認や対応が可能となったことで、不審な訪問者が訪れた場合はその存在を把握できるようになりました。不審者と判断すれば映像を残し、管理会社や警察に連絡するというようなセキュリティ性の高い使い方も実現しています。また、交換には大がかりな配線工事が不要なため、工期短縮とコスト削減を実現し、管理者・居住者双方に負担なくセキュリティを高めることができました。
〇築年数の経過した小規模アパートのドアホンをIPドアホンへ交換した事例
築年数が経過したエントランスのない小規模アパートでは、老朽化したドアホンをIPドアホンへ交換しました。既存設備では訪問者の顔が見えず、不審者やなりすましに気づかずに解錠し、犯罪に巻き込まれる可能性があることが課題でした。そこで、高画質なカメラ、録画・録音機能が標準装備されているIPドアホンPD01を各住戸玄関に設置し、住人が安心して来訪者に対応できる環境を構築しました。高品質な映像通話に加え、IPドアホンとスマートフォンの連携で、どこにいても常に誰が来訪したのか把握できる環境が整い、住人の安心感も高まっています。また、急な来客や宅配業者にも柔軟に対応でき、利便性の高まりに満足度も向上しています。その結果、入居率アップや安定した賃貸経営につなげることができました。
◎まとめ
IPドアホンは、高品質な映像通話、録音・録画、スマートフォンでの遠隔操作など、従来のドアホンと比較し多様な機能を利用できます。これらの多様な機能によりセキュリティを強化することができるため、エントランスやオートロックのないアパートにおいて各住戸の安全を守る設備として最適です。IPドアホンは、従来型からの交換も簡単なため、多くのアパートで導入が進んでいます。GIGA-TECHのIPドアホンは、最新のIP技術を活用した高性能なIPドアホンです。IPドアホンへの交換に関するご相談は、お気軽にお問合せください。