多様な目的・用途に応えるIPインターホンの活用方法
- enari hisashi
- 8月12日
- 読了時間: 11分
IPインターホンの活用目的は、単なる来訪者対応に限られません。セキュリティ強化はもちろん、遠隔操作による利便性の向上や、外部機器・システムとの連携による業務効率化など、多様なシーンで役立ちます。集合住宅や戸建て住宅、オフィス、工場など、場所や用途に応じて柔軟に機能を組み合わせられます。既存のネットワークを活用できるため導入も簡単で、機器の増設や移設にも柔軟に対応できるのが魅力です。
◎多様な目的・用途に応えるIPインターホンの特徴
IPインターホンとは、通信方式にインターネットプロトコル(IP)を利用した次世代型インターホンです。従来型インターホンと比較し多機能かつ柔軟性・拡張性が高く、活用場所に応じた目的・用途に応えることができます。IPインターホンの大きな特徴は、インターネットやLANを通じて通信を行うことです。これにより、遠隔地からでも来訪者対応や解錠などができます。たとえば、マンションエントランスにIPインターホンを設置した場合、居住者は自身のスマートフォンやタブレットなどの端末を利用しどこからでも来訪者に対応できるようになります。来訪者から呼び出しがあれば自身がもつ端末に通知が届き、映像確認や通話が可能です。電気錠とIPインターホンが連携していれば、遠隔操作で解錠することもできます。インターネット環境さえあれば、場所や時間を問わず応答や解錠できるのが特徴です。また、IPインターホンはデジタル通信のため、音声と映像の品質が高いのも特徴です。IPインターホンとの距離に関係なく、来訪者を鮮明な映像で確認し、スムーズな通話でストレスのないコミュニケーションがとれます。加えて、IPインターホンを設置すると、居住者はセキュリティ性と利便性の高い解錠方法を利用できます。導入するIPインターホンによっても異なりますが、顔認証やQRコード、暗所番号やICカードを利用した解錠が可能です。とくに、顔認証が利用できる場合、セキュリティと利便性は格段に高まります。高精度な顔認証は写真や動画でなりすますことはできず、不正な侵入を防ぐことが可能です。利用者は自身の顔を認証機器にかざすだけで解錠され、鍵の紛失や盗難リスクを心配する必要もなくなります。IPインターホンと連携する専用アプリを活用すれば、一時的に利用可能なQRコードの発行も可能です。このQRコードを来訪者に共有しておくと、来訪者は共有されたQRコードをかざすだけで解錠できます。一時的な利用を許可したQRコードであるため、セキュリティ面も安心です。この機能により、インターホンでの呼び出しや対応の手間を削減することができます。また、多くのIPインターホンにはログ確認の履歴機能があるのも特徴です。訪問者の顔や動きを記録し保存するため、不審者の映像を証拠として残すこともできます。さらに、IPインターホンは防犯カメラやスマート機器といった他社製の外部機器とも連携可能です。たとえば、天井などに設置された防犯カメラとIPインターホンが連携すれば、専用アプリをインストールしたスマホから両方の映像を確認することができます。ボタンひとつで映像を切り替え、来訪者の顔だけでなく周囲の状況まで広く確認することができ、隠れた不審者も見逃しません。また、IPインターホンは外部機器だけでなく、既存システムとの連携も可能です。さまざまな機器やシステムと連携することで、防犯機能の向上や管理・運用の効率化が望めます。さらに、ネットワークを通じてデジタル通信を行うIPインターホンは、通信方式の特性上、建物内外問わず柔軟に設置できるのが特徴です。距離や接続台数に制限はないため、ネットワーク配線が整っていれば増設や移設も容易です。そのため、集合住宅や戸建て住宅だけでなく、工場やオフィス、医療機関や教育機関など、多様なシーンで活用できます。それでいて、導入は低コスト・省スペースを実現できます。従来のインターホン設置時に必要であった建物全体の配線工事・各機器の電源工事は不要です。サーバーなどの制御装置も必要ないため、低コスト・省スペースで設置できます。
◎従来型インターホンとIPインターホンで異なる活用の幅
IPインターホンと従来型インターホンでは、通信方式が大きく異なることで活用できる幅にも大きな差があります。従来のアナログ式インターホンは、基本的に「来訪者対応」が目的であり、シンプルな機能に限られます。来訪者が玄関子機のボタンを押すと室内の親機からチャイムが鳴り、親機から来訪者に応答できる仕組みです。近年は防犯意識の高まりからモニターを搭載する従来型インターホンも増えましたが、来訪者に対応できるのは室内親機に限られます。通信はアナログな配線で接続された機器同士に限定されるため、やり取りできる範囲は非常に限られ、用途も最小限です。一方、IPインターホンは通信にインターネットやLANを利用するため、場所や機器の制約を超えて自由に活用できます。室内の親機だけでなく、スマートフォンやタブレット、パソコンなどのネットワーク接続可能な端末に専用アプリをインストールするだけで、どこからでも来訪者に応答可能です。距離制限もなく、インターネット環境さえあれば遠隔で映像確認や解錠操作もできます。さらに、IPインターホンはアナログ配線のような物理的な接続が不要なため、接続台数にも制限がありません。複数拠点に設置して一括管理したり、防犯カメラや既存の管理システムと連携したりと、拡張性の高いシステム構築が可能です。このように、IPインターホンの活用は来訪者対応だけにとどまりません。設置場所や利用目的に応じて柔軟に活用できる点が魅力です。
◎IPインターホンの活用シーンが広がる理由
IPインターホンが多様な場所で活用されるようになった背景には、社会環境や生活様式の変化があります。まず、近年はEC市場の拡大や共働き世帯・単身世帯の増加により、宅配便の利用が急増しています。通販だけでなく、フードデリバリーや定期配送サービスの利用も一般化しました。しかし、その一方で不在時の宅配対応が大きな課題となっています。IPインターホンは、この課題を解消できる有効な手段です。IPインターホンを設置しておけば、不在時でも宅配業者に対応することができます。居住者はどこにいても自身のスマートフォンから来訪者の映像を確認し、その場で置き配の依頼や指示が可能です。リアルタイムかつ映像でのやり取りが可能となるため、再配達の削減や配達ミス・盗難などの防止にもつながります。こうした利便性の高さも、活用シーンが増える理由です。また、防犯意識の高まりも活用シーンの広がりに関係しています。強盗や空き巣、ストーカー被害などが社会問題化するなか、遠隔地からのリアルタイム対応や録画機能を標準装備しているIPインターホンは、居住者に大きな安心感を与えます。防犯カメラやほかのセキュリティ設備と連携できるIPインターホンであれば、より高度な防犯システムを構築し、不審者の侵入やトラブルを未然に防ぐことも可能です。さらに、IPインターホンにおける活用の広がりは集合住宅に限りません。オフィスや工場、医療機関や教育施設など、多種多様な場面で導入が進んでいます。その背景には、防犯性・利便性の向上に加え、IPインターホンがもつ柔軟性と拡張性の高さがあります。IPインターホンは通信距離や接続台数に制限がないため、従来型では困難であった大規模施設や複数拠点への設置、一括管理にも対応可能です。IPインターホンと外部機器や既存のセキュリティシステムが連携すれば、業務効率化や管理の自動化も実現できます。複数の出入り口を一括管理できることで、人件費削減などのメリットもあります。このように、IPインターホンは安全で快適な暮らしを守るだけでなく、業務や施設運営の効率化にも貢献する設備です。設置場所を選ばず柔軟に対応できるため、活用シーンは急速に広がっています。
◎IPインターホンの目的・用途別活用例
IPインターホンは、集合住宅や戸建て住宅、工場やオフィスなど、場面ごとに異なる目的や用途に柔軟な対応ができる通信システムです。まず、セキュリティ強化を目的とした活用例では、標準装備の映像通話や録画機能に加え、ネットワークカメラや他システムとの連携で、より高度な防犯体制を構築します。たとえば、来訪者の顔を映し出すIPインターホンと、広範囲を撮影できる別アングルのネットワークカメラを組み合わせれば、離れた位置にいる不審者も見逃しません。解錠前に周囲の様子を広く確認できるため、より安心して来訪者に対応できます。複数の出入り口をもつ工場や学校では、不審者の監視にも有効です。警備員が常時モニターを確認できない状況でも、胴体検知と連動して自動で呼び出し・通知を行うことで、即時に対応できる仕組みを構築することもできます。銀行や無人ATMでは、防犯監視と合わせて利用者からの問い合わせ対応にも活用可能です。利用者がIPインターホンを押せば、遠隔地にある本社や管理事務所から、スマホや管理親機を使って映像付きでリアルタイムに応答できます。万が一不審者が訪れても、映像を証拠として残せることで早期解決に導くことも可能です。また、利便性向上を目的とした活用では、遠隔操作機能が役立ちます。どこにいても遠隔操作で来訪者の対応や解錠が可能なため、急な宅配便や来訪者に後から連絡を取り直す手間もなくなります。遠隔操作で解錠できるため、鍵の管理が心配な子どもや高齢者に鍵をもたせる必要もありません。映像で帰宅を確認し、職場や外出先から解錠できます。休日清掃や不定期イベントの多いオフィスでは、IPインターホンを活用することで業者への鍵の貸与が不要となり、紛失・盗難リスクの低減も可能です。IPインターホンであれば遠隔で解錠できるため、管理事務所から出向く必要もありません。来訪者用QRコードが発行できる機能を備えたIPインターホンであれば、共有するだけでスムーズに入室してもらうことも可能です。また、IPインターホンは顔認証やQRコードなど多彩な解錠方法に対応しており、鍵の紛失リスクや管理の手間を削減したい場合にも活用できます。とくに、顔認証はカメラに顔を向けるだけで入室できるため、医療機関や食品工場といった衛生管理が求められるシーンにも最適です。職員数の少ない保育施設などで利用すれば、保護者対応などにおける業務負担軽減にもつながります。さらに、IPインターホンは業務効率化にも活用できます。来客担当者が作業中であっても、警備員が巡回中であっても、お手持ちのスマートフィンで来訪者の映像確認と解錠が可能です。守衛室が不在の場合も来訪者を待たせず対応できるため、人員削減や業務負担軽減にもつながります。また、入館受付や会計の無人化を望む場合も、IPインターホンの活用が最適です。IPインターホンを設置しておけば、お客さまのお問い合わせにリアルタイムで迅速な対応ができます。担当者は作業中や移動中であってもスマホに通知が届くため、お客さまを待たせずに迅速に応答できるのが魅力です。
◎IPインターホンの活用事例
IPインターホンの活用場所は、集合住宅や戸建て住宅、オフィスや工場など多岐にわたります。柔軟性と拡張性が高いため、各シーンに求められるセキュリティ強化や業務効率化など多様なニーズに応えることが可能です。
〇集合住宅におけるIPインターホンの活用事例
集合住宅にIPインターホンを導入した事例では、従来にはないセキュリティと利便性により居住者の満足度向上につながりました。居住者はどこにいても自身のスマホを利用し、来訪者を映像で確認・応答することができ、安心できるとご好評いただいています。また、管理人室には管理用親機を設置し、親機から各居住者のスマートフォンにマンションの清掃日や設備点検の日程などの情報を共有することができ、管理業務の効率化にもつながりました。築古の集合住宅においては、セキュリティや利便性が高まりで近隣の新築マンションと差別化を図り、入居率の向上も実現しています。
〇工場におけるIPインターホンの活用事例
敷地が広く外部の人間も多く出入りする工場では、セキュリティを強化しつつ来訪者対応を効率化するためにIPインターホンが活用されています。IPインターホンは通信距離や接続台数に制限がないため、各出入り口の管理を守衛室から一括で行うことも実現しました。従来は各出入り口に来訪者対応のスタッフを配置していましたが、遠隔地から映像確認や通話、解錠もできるIPインターホンの導入により、人員の削減と業務負担軽減も実現しています。工場内や倉庫内にもIPインターホンを設置したことで、離れた本社との連絡手段にも活用できました。日常の業務に関する連絡や、突発的なトラブルなども迅速に共有できる通信システムとして活用され、業務効率化や生産性の向上に貢献しています。
◎まとめ
IPインターホンの活用シーンは、戸建て住宅や集合住宅に限らず、オフィスや工場、学校、医療機関など多岐にわたります。柔軟かつ拡張性の高いIPインターホンてあれば、設置場所ごとに異なる目的や用途に応じたシステム構築が可能です。GIGA-TECHのIPインターホンは、柔軟性の高い高性能なIPインターホンです。それでいて誰でも使いやすいシンプルな操作性が特徴のため、多くのシーンで活用されています。IPインターホンの活用に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。